サッカーが原因で、腰椎分離症をひきおこす人は少なくありません。サッカーでは、ボールをキックするときに腰をひねる動作がつきものだからです。腰のひねりを繰り返していると、腰椎の背中側にある椎弓に亀裂ができやすくなり、しばしば腰椎分離症につながります。 サッカーに限らず、たいていのスポーツは腰に大きな負担をかけます。ゴルフ、野球、テニス、卓球も腰をひねる動作が続くスポーツです。スポーツ習慣のある人は、腰椎分離症を患うリスクが大きいことを覚えておきましょう。 成長期の激しいスポーツは腰椎分離症のリスクが高い 腰椎分離症は、10代の子どもたちの間でとくによく見つかる疾病です。部活やクラブなどを通じて、この年代の子どもたちは激しいスポーツを日常的に行うからです。 成長期の子どもたちは、骨格や筋肉が十分に発達していません。このときに腰に大きな負担をかけ続けると椎弓が疲労骨折をおこし、これが腰椎分離症の原因となります。 若い頃のスポーツが原因で知らないうちに腰椎分離症になっていることも 30代や40代になってから、腰椎分離症やすべり症と診断される人もいます。こうした人たちの多くは、じつは成長期にすでに腰椎分離症を患っています。症状が軽微で症状がなかったために、疾病に長年気づかなかっただけです。 学生の頃に、サッカーのように腰に負担をかけるスポーツをしていた人は要注意です。腰椎分離症が知らないうちにすべり症に進行し、中年期になってから痛みがでてきた可能性があります。疲れのせいだろうと腰痛を放置していると、腰椎分離症の痛みが慢性化するかもしれません。 中年以降でも腰椎分離症の症状は改善できる 骨が成長を止めてしまった中年期以降の方では、骨折した箇所を自然に癒合させることはできません。しかし腰椎周辺の筋力をアップさせることで、脚や腰周辺の痛みやしびれといった辛い症状を軽減させることは可能です。 腹筋と背筋をバランスよく鍛えることが、この疾病の症状改善の近道です。ただ自己流のトレーニングは、かえって腰を傷めることがあるので注意しましょう。整形外科やカイロプラクティックを受診し、自分の症状に合わせた筋トレ法を指導してもらう方が安全です。 まとめ 筋力の衰えが始まる中年期こそ、少しでも早く腰椎分離症の対策に取り組む必要があります。しかし忙しい人は腰痛が続いても、仕事や家事の疲れがたまったせいだろうと症状を見過ごしがちです。 たとえ現在スポーツの趣味がなくても、若い頃に運動習慣をもっていた人は、腰に違和感があれば腰椎分離症を疑うべきでしょう。
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