正座をすると膝が痛い症状を改善するコツ
こんにちは!
さかいクリニック代表の酒井慎太郎です。
コラム第5回目の今回は、「正座をすると膝が痛い」という悩みを解消する方法をお伝えしていきたいと思います。
正座で膝が痛みだすと、日常生活の中でも困ることが多く出てきます。
法事の時など、正座ができずに隅の方で用意してもらった椅子に座っている方がいますが、正座で膝が痛いということは、膝関節の可動域が狭くなっている証拠です。
はじめは歩いている時に膝の内側がチクチクと痛むだけだったのが、徐々に階段の上り下りが辛くなってきて、気づいたら正座をすると痛みが出るようになってきた。
また、変形性膝関節症と診断されている方にとって役立つ方法なので、ぜひお試しくださいね。
変形性膝関節症が悪化していく4段階のプロセス
変形性膝関節症はおおまかに4つのプロセスで悪化していきます。
症状が出始めた「前期」は、膝関節の内側で軟骨同士がぶつかり合い、徐々に関節軟骨が劣化していくことで、膝の内側にチクチクとした痛みが出てきます。
そして「初期」に進むと、膝の関節軟骨の劣化や変形が進んでしまい、階段の上り下りが辛くなっていきます。
さらに「進行期」になると、関節のクッション機能が弱まってしまい、歩くだけでも膝に痛みが出るようになり、「末期」では膝の関節軟骨が完全に摩耗してしまい、杖を突かないと歩けなくなってしまいます。
もう二度と正座ができないのでしょうか?
正座をすると膝が痛む症状になると、「もう正座はできないのでしょうか?」とおっしゃる方もいますが、そんなことはありません。
正座がキツイということは、膝関節の可動域が狭くなっている可能性が高いので、しっかりと曲げ伸ばしをして、膝の可動域を広げることで、正座をしても痛みが出ないようにすることができるのです。
一番大切なのは、まず膝をまっすぐに伸ばす習慣をつけることです。
どうしても食事の時やTVを見ている時、椅子に座っている方が多いのですが、できるだけ膝を伸ばして座る習慣をつけてみてください。
多少お行儀が悪く感じられるかもしれませんが、ストレッチだと思ってチャレンジしてみてくださいね。
関節の隙間を広げて、膝痛とお別れしましょう!
正座をすると膝が痛いという症状は、変形性膝関節症の「初期」によく起こります。
この段階であれば、私の「関節包内矯正」で痛みをなくすことができます。つまり、膝の可動域を広げるのです。
膝痛は「進行期・末期」になると治療が難しくなりますので、初期のいまのうちに適切な対処をすることが大切になってきます。
ポイントは、膝の関節の隙間を広げてあげることです。正座をすると膝が痛いのは、軟骨と軟骨がぶつかるぐらいに関節が狭くなっていることで引き起こされる現象なのです。
また、膝の痛みだけではなく、腰痛も出てきてしまうことがありますが、これは膝の痛みをかばうために体のバランスが崩れてしまっていたり、仙腸関節の動きの悪さから体のバランスが崩れてしまっていることもあります。
お風呂でのセルフケア「膝の曲げ伸ばし」
ご自宅でできるセルフケアでも、正座をした時に出る膝の痛みを改善することができます。
オススメなのは、お風呂での膝の曲げ伸ばしです。4つのポイントがありますので、順番に見ていきましょう!
1.膝と腰のテニスボール体操を行う
まずは以前のコラム「仙腸関節のストレッチはテニスボールを使おう!」でご紹介した、テニスボール体操を行っていただき、仙腸関節の調整を行ってください。
2.お風呂に浸かりながら、膝の曲げ伸ばしを行う。
正座でも構いませんので、お風呂に浸かりながら痛みの強くならない範囲で、膝の曲げ伸ばしを行いましょう。
片足ずつ膝の曲げ伸ばしを行ってみてください。片手で膝を抱えていただき、足の踵がお尻につくくらいまで曲げられるようになれば合格です。
3.膝を伸ばした正しい姿勢を身につける
お風呂での膝の曲げ伸ばしを習慣にしたら、次は膝を伸ばした正しい姿勢を身につけましょう。
4.正しいフォームで、なるべく歩くようにする
次回以降のコラムで詳しくご紹介しますが、ポイントは「綱わたり」をしているように、足の親指と膝をやや内側に入れてまっすぐに歩くことです。
まとめ
さて、いかがでしょうか?
正座をすると膝が痛いという症状は、変形性膝関節症の初期である可能性が高いです。
進行期・末期になってしまうと治療が難しくなってしまいますので、初期のうちに適切なケアをしてくださいね!
今回ご紹介した「お風呂でできる膝の曲げ伸ばし」は、習慣にしていただくと効果的なセルフケアになります。
どうしても膝が痛いと歩かなくなってしまったり、行動を制限してしまいがちですが、膝は歩いて動かしたほうが長持ちします。
正しいフォームで歩くことができれば、膝の関節も回るようになり、痛みも消えていきますので、ぜひお試しください。
酒井慎太郎の「腰痛おさらば塾」
著者:酒井慎太郎
出版社:講談社
筆者プロフィール
酒井慎太郎
さかいクリニックグループ 代表
柔道整復師。中央医療学園 特別講師 朝日カルチャーセンター講師
池袋コミニティカレッジ・学研カレッジの講師
独自で考案した『関節包内矯正』で、1日170以上の患者の施術を行う。常時予約は1年待ち。
TBSラジオ『大沢悠里のゆうゆうワイド』や東京MXテレビ『うたなび!』ではレギュラーコーナーを、千葉テレビ『Sシート』では司会を務める。患者様には高橋由伸さん(野球)、内藤大助さん(ボクシング)佐々木健介さん(プロレス)など有名人多数。
著書『腰痛は99%完治する』(幻冬舎)、『酒井慎太郎の腰痛おさらば塾』(講談社)など50冊以上。
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