神奈川県藤沢市でリハビリの出来る鍼灸院を運営しております鍼灸師で理学療法士の久合田(クゴタ)と申します。 リハビリテーションと鍼灸をキーワードに知って得するお話をお伝えしていけたらと思います。 前回のコラムでは鍼とリハビリは相性が良いという話をいたしました。 では、どのように相性が良いのか?という点について具体例を挙げて話をいたします。 高血圧症と運動療法 高血圧 自覚症状のない高血圧は『サイレントキラー』と呼ばれ、様々な病気のリスクファクターとして挙げられています。 特に心臓病や脳卒中などのリスクの一つにあげられており高血圧の予防することは大病を予防することにつながります。 2014年4月、高血圧の診療方針をまとめた「高血圧治療ガイドライン」(日本高血圧学会)が5年ぶりに改訂されました。 ガイドラインによりますと至適血圧は120/80とハードルが高くなっているように思いますが、注目すべきは家庭血圧を診察室血圧より重視することとなったことが挙げられます。 いずれにしても、血圧は低めであることが推奨されています。 まずは軽い運動を始めてみる 有酸素運動の降圧効果は確立されており身体活動の増加は血圧低下のみならず、体重、体脂肪、ウエスト周囲長の減少、インスリン感受性や血清脂質の改善が言われています。 したがって,高血圧患者では生活習慣の修正の一つとして運動が推奨されています。 (高血圧治療ガイドライン2014より) 高血圧を患っている方は急に運動を始めたり、強度の高い運動を始めると一過性に血圧は上がります。 まずは自身が出来うる運動の50%くらいのやや弱い運動から始めるか、自覚する運動の強さが『ややきつい』を超えない範囲で行うことが推奨されています。 鍼灸治療 お薬と鍼灸治療の併用で血圧が下がることが認められており、積極的に鍼灸治療を体調管理に利用した方がよいことがうかがえます。 血圧が下がる生理学的機序については今後の詳細な研究が待たれますが、末梢の血管抵抗が下がることや自律神経の調整機能を介して効果が発現していると考えられています。 最終的にはお薬の数を減らすなどの効果も得られ、国民医療費の削減にも寄与できるかしれませんね。 以上のことから、軽度の有酸素運動の継続と鍼灸治療の併用はとても効果的であることが分かるかと思います。 今後、働く世代の減少から社会保障にかかわる費用は未来からの借金で賄うことになります。積極的な運動療法+鍼灸治療で健康になりましょう! クゴリハ鍼灸院では運動療法の専門家である理学療法士が在籍し生活習慣病の予防や健康増進のアドバイスも出来ますので、是非、運動+鍼で自身のセルフケアを推進しましょう。 筆者プロフィール 久合田 浩幸 クゴリハ鍼灸院院長鍼灸師・理学療法士 急性期病院に勤め年間7000件を超すリハ対応を行う。医療における経験と補完代替医療の強みを活かし平成27年4月に独立し、リハビリ運動療法と鍼灸治療を柱に運営を開始。現在では鍼灸院運営と介護保険事業所のリハビリ部門コンサルも行い複数の草鞋を履き替え奔走している。
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筆者プロフィール
久合田 浩幸
クゴリハ鍼灸院院長
鍼灸師・理学療法士
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