あー、またぎっくり腰になりそうな気がする。そろそろどこかでケアしてもらわなきゃ・・・、なんて憂鬱になりますね。 自分は一生、ぎっくり腰に怯えなくてはいけないのかな・・・、なんてふさぎ込んでいませんか? ぎっくり腰に関係がある筋肉は大きく3つありますが、今回はそのうちの1つに焦点を当て解説します。また、ぎっくり腰を誘発する精神状態にも触れていきます。その上で、取るべき対処法についても紹介していきたいと思います。 ぎっくり腰の原因となる3つの筋肉 ぎっくり腰の原因は筋肉の痙攣(けいれん:筋肉がつること)にあると考えられていますが、主に痙攣するのは次の3種類の筋肉です。 ・大腰筋(だいようきん:膝を上げる筋肉) ・脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん:背筋を伸ばす筋肉) ・腰方形筋(ようほうけいきん:上半身の左右のバランスをとる筋肉) その中でも今回は大腰筋が原因のぎっくり腰について書いていきます。 大腰筋が原因のぎっくり腰はデスクワーカーに多い!? 上記にあげた3つのどの筋肉が原因でぎっくり腰でなるかは、それぞれ傾向があります。 大腰筋が固くなる生活習慣がぎっくり腰を引き起こす 大殿筋が原因でぎっくり腰になる人は次の2つのタイプの方がとても多いです。 ・デスクワークなどで座りっぱなしな人(=大腰筋を使わない人) ・普段から身体を良く動かすがストレッチをしない人(=大腰筋を使い過ぎる人) 両者のタイプは真逆ですが、ともに大腰筋が固くなる、という共通点があります。 前者は使わなさすぎることによって、後者は使い過ぎることによって、固くなっているということです。 大腰筋が固い人の共通点 そして、大腰筋が固い人には次のような共通点があります。 ・猫背である ・水分をあまりとらない、もしくは水分は摂るが塩分を控えすぎる傾向にある ・足がむくみやすい ・寝起きに顔がむくみやすい 大腰筋は腎臓の影響を強く受ける筋肉なので、水分不足や、汗をかいた後の塩分不足で痙攣しやすくなります。 なぜ、こういった共通点が見られるのか?次は、知られざる大腰筋の心との不思議な関連性について書いていきます。 大腰筋と心の関連性 まず、体内での大腰筋の位置を見ると、腎臓を乗せるような形で背骨から太ももの前面にくっついています。 大腰筋は股関節の屈曲筋として最も強力な筋肉で腸骨筋、大腿直筋、縫工筋などと伴に歩行や姿勢の維持に重要な役割を果たします。 https://t.co/Q7QC4W8PZw #筋肉 pic.twitter.com/aldxrmwCnD— 筋肉大事典 (@guide_muscle) 2016年9月15日 ちょうど、乗馬における騎手と馬のような関係なので、騎手にあたる腎臓が重たくなると大腰筋は本来の力が発揮できません。 そして、腎臓が重たくなる原因として水分不足、塩分不足があげられます。 塩分は少ないほうが良いんじゃないの?という質問もよく受けますが、夏は汗と共に失われるので不足しやすく、日本は湿度の高い国なので、乾燥気候の欧米の基準では塩分はやや不足しがちになるのです。 また、猫背との関係性もあり、猫背の原因として、大腰筋が固くなるから緩まそうとする結果、緩んでいる姿勢の猫背になる方が多いのです。 大腰筋が固いのは腎臓の重さが影響し、大腰筋が固くなると横隔膜が伸びずらくなり呼吸が浅くなります。呼吸の浅い人はプレッシャーに弱いという研究結果があります。 また、東洋医学では腎は恐れる心(プレッシャーに弱い)に関係があるとしています。恐れが強い人の腎臓は弱く(重く)なるので、大腰筋は固くなり、結果的に横隔膜が伸びにくくなり、呼吸が浅くなりやすい。精神面と筋肉、内臓の関係性に昔の人は気づいていたんですねぇ(2000年前!) 精神面と筋肉、内臓の関係は、別のところを流れている川が同じ海に注ぐように、無関係のようでいて密接に関係しているのです。 ここで、本題に戻りますと、大腰筋が原因のぎっくり腰の予防はどうすればいいのか?その答えについてかいていきますね 大腰筋型のぎっくり腰予防には塩分を摂取する 塩分が不足していると、余計な水分をため込んでしまう まず、重要なのが腎臓の機能を高めるのは、意外かもしれませんが塩分の摂取です。日本人が最も警戒すべきは体内に溜まる水分で、「水毒」とも呼ばれます。 腎臓の機能として重要なのは余分な水分の排泄になりますが、塩分不足の方は水分の排泄が上手くいかず、身体の中に余分な水分を溜め込みやすくなります。 塩分摂取は健康に良くない、というのはなぜ? ここで、よくある疑問が浮かびますが、なぜ塩分の制限がこんなに叫ばれているのでしょうか?今の風潮では、塩分制限が長生きの秘訣と考えられて久しいのはなぜでしょうか? 答えは”精製された食塩”にありました。岩塩や○○の塩と呼ばれるものとの違いは主にマグネシウムの含有量にあります。心筋梗塞などの心臓病の大半はマグネシウム不足により引き起こされるので、食塩ばかりを摂っていれば、マグネシウムが不足し、心臓病のリスクは上がります。 また、塩分は胃酸などの原料にもなるので、塩分を控えすぎるのは健康上もよくありません。欧米の方が塩分を控えても平気なのは飲み水がマグネシウムを含む硬水だからです。 ですので、腎臓の機能を高めるためには塩分とマグネシウムが重要となり、豆腐・海藻・大豆といった和食の生活こそ大切なのです。 余談ですが、昔の人は戦の前に恐れをなくして気持ちを高めるために血を飲んだと言われています。実は、この行動は塩分を摂取し、腎臓の機能を一時的に高めるために行っていたと考えられています。 摂るべき栄養が分かったところで最後にぎっくり腰予防のためのストレッチも紹介しておきます。 大腰筋のストレッチ まずは、肩幅で立ち、足を前後に広げます。上半身は倒さないように注意して、アキレス腱を伸ばすときの体勢です。 この状態で腰を真下に落としていきます。そうすると、太ももの前側伸びている感じがします。痛みのない範囲で伸ばし、5秒キープします。左右3回ずつ朝晩と行えば、大腰筋からくるぎっくり腰予防に効果的です。 大腰筋のストレッチをすれば、結果として腎臓にも良い影響を与えるのでぜひやってみてくださいね。 まとめ 心と体の関係も取り上げてみましたがいかがだったでしょうか?東洋医学に限らず、日本の武道や茶道でも姿勢から心は作られると考えられていました。 もし、あなたがぎっくり腰や色々なことに恐れたり、おびえたりしているのなら、腎臓に良い栄養の摂取や大腰筋のストレッチを実践してみてください。 身体が変われば性格まで変わるので、ぜひ実践してみてくださいね。 筆者プロフィール 福原 真一郎 ほのか整骨院 大阪府枚方市出身。整骨院・リラクゼーション・訪問マッサージの分野を経験し、今に至ります。 鍼灸師とあん摩マッサージ指圧師の資格を持ち、現在は東洋医学の五行色体表や相生・相克関係を応用した治療を行っています。 治療後にはストレッチや五行色体表を応用した食事指導、生活習慣のアドバイスも行います。
大腰筋は股関節の屈曲筋として最も強力な筋肉で腸骨筋、大腿直筋、縫工筋などと伴に歩行や姿勢の維持に重要な役割を果たします。
— 筋肉大事典 (@guide_muscle) 2016年9月15日
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筆者プロフィール
福原 真一郎
ほのか整骨院
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