変形性膝関節症は、男性よりも女性にはるかに多い疾患です。しかも40代後半から患者数が少しずつ増え始め、50代の閉経前にはこの膝痛に悩む女性が急増します。 発症時期の予想がつくということは、変形性膝関節症は予防や対策を講じやすい病気だともいえるでしょう。更年期の自覚があらわれるようになったら、関節をいたわる生活を女性は送らなければいけません。 膝を動かしたときにだけ痛みが出るのが変形性膝関節症です 更年期とは、閉経の前後10年ほどの期間を指す用語です。閉経が近づくと女性ホルモンの分泌量が大きく減少します。ホルモンバランスの崩れは、更年期障害とよばれるかずかずの不調の原因です。 更年期障害の症状として、肩こり、腰痛、のぼせ、膝などの関節痛などがあげられます。ただこの関節痛は、変形性膝関節症ではありません。ホルモン量の減少の影響で症状がでるため、更年期障害の膝痛は、関節の動きに関係なく患部が痛むという特徴がありまます。変形性膝関節症の場合は、膝を動かしたときにだけ痛みがでます。 肥満になると変形性膝関節症になるリスクが高まります 閉経前の年代になると、変形性膝関節症で悩む女性が増加するのは事実です。ただ女性ホルモンが減ることで、変形性膝関節症の原因である、関節軟骨の減少がひきおこされるわけではありません。 この疾患が更年期の女性に多いのは、ホルモンバランスの崩れによる肥満が原因です。体重が重くなると、下半身の関節に大きな負担がかかります。標準体重を維持することで、更年期の女性でも変形性膝関節症になるリスクを減らすことができるといえるでしょう。 下半身の筋肉トレーニングや正しい食生活で予防しましょう 変形性膝関節症を予防するには、更年期になるまえから、規則正しくバランスのいい食生活と適度な運動習慣をもつことが大切です。筋肉の衰えを防ぐために、下半身の筋肉トレーニングを適度に行うことも必要でしょう。 変形性膝関節症だと診断されてもあきらめることはありません。この疾患の進行を止めるには、ストレッチや軽い負荷をかける太ももや内股のトレーニングが有効です。かんたんな動きばかりなので、運動嫌いの方でも気楽かつ気長に治療にとりくむことができます。 下半身の関節への負担を減らすために、治療院を利用して体のメンテナンスを行うのもいいでしょう。筋肉バランスや体の重心を整えることで、左右どちらかの関節に必要以上の負荷をかけるリスクを減らせるからです。 まとめ 閉経前の女性は、ホルモンバランスの崩れのためにさまざまな不調に悩まされます。この時期に肥満すると、関節へ負担をかけ、変形性膝関節症を招くことになるかもしれません。更年期をむかえる女性は、若いころよりも注意をして規則正しい生活習慣を心がける必要があります。
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