プロスポーツ選手に多い野球肩やテニス肘などはスポーツ障害と呼ばれている症状ですが、スポーツ活動をしている成長期の子供達にも多くみられます。 損傷した部位の症状が回復するまでスポーツの参加を止められてしまいます。ドクターストップを聞かずに自分の判断で練習に復帰し、さらに症状の悪化を招いた場合、元の機能までには戻らなくなってしまう<不可逆性>のスポーツ障害があるため、発症する前の予防対策が必要です。 スポーツに情熱を注ぐ成長期の子供達にそのような事が起こらないよう予防対策をご紹介します。 成長期の体は損傷しやすい スポーツ障害は別名使い過ぎ症候群(オーバーユース症候群)とも言われています。 成長過程にある骨の端部分は完全な骨になるまでは軟骨なので耐久性がなくオーバーユースなどによって損傷しやすいです。膝関節やひじ関節、踵などは要注意です。 発症率の高い時期 入部したばかりの新入部員が慣れない練習に参加し慣れ始めた3、4ヶ月頃や試合前のハードな練習が続いた頃などに発症率が高いので要注意です。 自己管理で行える予防策 正しい動作・フォームを身に付ける 身体の中心で体重を支えるようにします。関節などに無理な負荷を与えないためです。 運動前はウオーミングアップ、運動後はクールダウンとアイシングを。 運動を始める前に身体を温め、筋肉を柔らかくして緊張を解きます。運動後のクールダウン(整理体操)で蓄積された疲労物質を取り除き、使い過ぎた関節などを冷やすことで関節の炎症を抑えます。 骨密度を高める タンパク質には筋肉生成の効果があり、カルシウムには骨形成の効果があります。魚肉類や卵、乳製品などに多く含まれています。 長時間同じ姿勢をとらない 同じ筋肉、同じ関節ばかりに負荷がかかってしまうので待機中はいろんな姿勢をとりましょう。 初期症状を安易に考えない 痛みや違和感を覚えたら、スポーツ参加は控え、休息をとりましょう。 まとめ 成長期の骨の端部分は軟骨です。耐久性に乏しいやわらかい組織なので強いストレスや何度も同じストレスがかかると軟骨の部分が損傷しやすくなっています。痛みを発しているのに練習に参加してさらに無理な負荷を損傷部分にかけ続けると機能が元通りに回復できないという取り返しのつかない状態にもなりかねません。スポーツに参加したいと言う気持ちより傷めた身体の休息と修復の優先をお奨めします。
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