赤ちゃんの頭をぶつけてしまって大慌てで病院へ、脳に異常が無いと聞いて一安心。そのような経験はありませんか? 赤ちゃんの頭蓋骨はとても柔らかいですよね。ぶつけるとその柔らかい頭蓋骨はいったいどうなるのでしょうか? 今回は子どもの頭蓋骨についてお話しします。 子どもの頭蓋骨は大人とは別物 頭蓋骨は1つの骨ではなく、20個以上の骨の集合体なのです。 隙間なく組み合わせれているため大人なら大きく頭の形を変えることはほとんどありません。 一方、子どもの頭蓋骨はまだ隙間が多くあり、その隙間には柔らかい膜や軟骨が介在しています。 成長とともにこれらの膜や軟骨が硬い骨になっていき、成人期になるとほとんど隙間がなくなります。 形を変えやすい子どもの頭蓋骨 このように膜や軟骨があるため子どもの頭蓋骨は大人よりも大きな可動性があり、何か力が加わって形を変えることがあります。 特に生後1年6ヶ月までは膜や軟骨が多く残っていて、頭蓋骨の形は変わりやすい時期です。 頭蓋骨のゆがみの問題 小児期の頭蓋骨のゆがみは、目や鼻、口の非対称の原因となりますが、それは美容的な問題だけではありません。 頭蓋骨は脳を収納する容器であり、無数の血管や神経を通過させる穴や隙間があります。 頭蓋骨のゆがみによりその穴や隙間が狭くなると、通過する神経、血管に影響が及ぶ可能性があります。 その場合、成長してきてから斜視、左右の視力差、慢性頭痛、歯並び、顎関節症などの原因にもなりかねません。 成長とともに修復 もしあなたのお子さんが頭をぶつけていてもあわてる必要はありません。 頭蓋骨も成長しているので、形成され整ってくる事がほとんどです。 しかし、繰り返し何度も外力が働いた場合には骨の成長でも形成しきれず、ゆがみが残る可能性もあります。 例えば、何度か同じ場所をぶつけたり、習慣的に硬い床で仰向け寝をしている場合などです。 あとは、難産や鉗子分娩、吸引分娩も繰り返し頭を引っ張るのでゆがみが残ることがあります。 頭をぶつけた事が何かしら影響するか、しないかは頭蓋骨の成長経過を追わなければわかりません。 ですから頭をぶつけた事があれば「いつ」「どのように」を記録しておき、子どもの視力や聴力の左右差、歯並び、などはよく観察しておきましょう。 そして何度も頭をぶつけないよう注意する事も大切です。 筆者プロフィール 小松吾朗 ココから整体グループ代表 痛い→病院へGO→異常なし→でも痛いです・・・ 皆さんも経験あるのではないでしょうか?痛みや不調をかかえて生きていくのはつらいことです。私はそんな方の役に立ちたくてこの仕事をやっています。医療では対象にならない痛みや不調の原因を追求する仕事です。 臨床で経験したこと学んだこと、書籍やセミナーで学んだことなどを知っていただき改善へのヒントにしていただけたら幸いです。
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筆者プロフィール
小松吾朗
ココから整体グループ代表
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