皆様こんにちは、u-balからだ塾の上原です。 セカンドオピニオンの本当の活用法<前半>に続き、今回は後半をお届けします。 繰り返しになりますが、「セカンドオピニオン」は患者側にとって必要な考え方です。 患者様が色んな角度からの診断や、複数の専門家の意見を伺えることなど、様々なメリットあるからでしたね。 施術者には言いづらいけど、今の時代はそれではいけない、時には必要不可欠だ、前半ではそんなお話しをしました。 しかし、今度は視点を患者様ではなく、施術者側にも向けてみましょう。「セカンドオピニオン」は患者側にしかメリットはないのか?施術者側にはメリットはないのか?? 実はメリットだらけなのです。 他で施術を受けていることを言えずにいたお客様のお話 私の過去のお客様に、実は他の治療院で施術を受けていることをひた隠しにしている方がいました。 ご本人は隠しているつもりではなく、他で施術を受けていることが私に申し訳ないと思って言えずにいたそうです。 症状は、腰痛と右の五十肩。 この方は実は遠方からいらしている方で、そこまで頻度が多くお越しになれる方ではありませんでした。 しかし、症状的に間をあけると元に戻りやすいものと判断した私は、来れない間を地元の治療院などで施術を受けたらどうかと頻繁におすすめしていました。 そこで、小さな声で「実は先生、すでに○○と言う治療院に通っていまして・・」と申し訳なさそうに教えてくれました。 どうやらそれで私が気分を害すると思っていたらしいのです。 『なんだ、そうだったんですね!』 私は逆に安心しました。 そして話を詳しく聞くと、かなり上手な先生で、主に腰痛に関してメインに治療を受けているとのこと。 施術内容的にもとても納得いくもので、私には出来ないアプローチもされていました。 聞くところによると、どうやらその先生にも私の存在は話せずにいるらしく、そのことがいつも心に引っかかっていたそうです。 早速私はその先生にもお話しするようすすめました。 そして、改めて挨拶状をしたため、私の考え方や状況を簡単に文章にしてお渡しするようにいたしました。 そうすると、その先生も快く受け取って頂き、結果的には腰痛は先方で、私は肩を分業することになったのです。 また、肩に関する意見も先生から頂き、それもまたかなり参考になりました。 結果、それまで両方にかけていた時間を一本化することで、効率的に集中した施術を行う事が出来、症状もみるみるよくなっていったのです。 せっかく受けたセカンドオピニオンは施術者に伝えてみる このように、施術側から見てもセカンドオピニオンがより良い方向に働く場合もあります。 と言うことは、せっかく受けたセカンドオピニオンを自分のものにしておくだけでなく、ファーストオピニオンの先生にお伝えすることでよりよく活用できるものになるわけです。 また、このことで施術側をより「本気」にすることができます。 『先生、実は他の病院でこんなことを言われたのですが・・』 『先日、違うところで原因は腰ではなく、脚から来ていると言われたのですが・・』 こう言われたら専門家としては患者を奪われるかもしれないと言う危機感がうまれ、よりきちんと施術をしようと言う気にもなります。 (本来ですとそうであってはいけないのですが、このコラムでは何回も言うように、治療側も人間ですので) 『どんなことがあってもついていきます!!』 と言う治療側へのアピールも良いかもしれませんが、たとえ言いづらいことでも、 『手を抜かれたりしたら、場合によってはここを離れることを辞さない考えですよ』 という事をアピールすることも必要なのですね。 まとめ 『セカンドオピニオンは施術側にもアピールしよう』 『ちゃんとした治療を受けたい』 『手は抜かれたくない』『きちんと診てもらいたい』 患者側からすれば誰もが願うことですよね。 一方、治療家側から見ると、どれだけ公平に患者様に接しようと思っていても、1日何人、何十人と診ていると、知らないうちに実はお客様を選別しています。 そんな中、より先生を本気にさせ、より適切な治療を受けるための『患者力』をつける方法を、シリーズでお伝えしていきます。 【これまでのコラム】 Vol.1: 『治療院に通っても治らない・・・を防ぐためにできる、たった1つのこと』 Vol.2: 『より効果の高い施術を受けるために知っておくべきこと』 Vol.3: 『治療院で良いアドバイスをもらうのに心掛けることは1つ!自分の情報を伝えること』 Vol.4: 『骨折の手術後でしびれが続く!改善させるためある女性がとった行動とは?』 Vol.5: 『意識するのは2つだけ!腰痛や肩こりを早く治してもらうための質問力とは?』 Vol.6: セカンドオピニオンの本当の活用法<前半>【患者力6】 著者:上原健志 出版社:中経出版 筆者プロフィール 上原健志 うえはら整骨院院長 セラピストの為の解剖生理学塾u-balからだ塾、 マジックハンズ・セラピストアカデミー代表 女子サッカー『INAC多摩川レオネッサ』チームトレーナー、<資格>柔道整復師、ケアマネージャー、米国NSCA認定パーソナルトレーナー、英国ITEC,CIBTAC国際ライセンス(解剖生理学)、上海中医薬大学短期研修修了(解剖学) 現場での施術はもちろん、プロ向けの指導にも尽力しており、難しい解剖生理学を現場目線で分かりやすく説明するスタイルは、プロ・アマ問わず多くの支持を受けている。 体に関する商品開発など、コラボ企画も多数。
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筆者プロフィール
上原健志
うえはら整骨院院長
セラピストの為の解剖生理学塾u-balからだ塾、
マジックハンズ・セラピストアカデミー代表
女子サッカー『INAC多摩川レオネッサ』チームトレーナー、
<資格>柔道整復師、ケアマネージャー、
米国NSCA認定パーソナルトレーナー、英国ITEC,CIBTAC国際ライセンス(解剖生理学)、上海中医薬大学短期研修修了(解剖学)
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