妊娠前や産後には起こらないふくらはぎの攣り「こむら返り」は何故、妊娠すると起こるのでしょうか? 妊娠中のこむら返りは、下肢の筋肉の使い方と妊娠中のアンバランスな電解質に原因があります。 原因1:筋肉の使い方 妊婦さんは、お腹のせり出しとともに、蟹股になって歩くようになりますが、この時の歩行は背筋を反らす格好です。背を反らした格好で歩くとき、足首はしっかりと動かされているでしょうか? 殆どはスリッパを履いたような歩き方となってないでしょうか?足首を動かさない=ふくらはぎの運動が少ない。 ということは動きが少ないので血行不良が起き疲労物質が溜まりやすくなっています。 すなわち、筋肉がこの歩き方だけでも緊張状態にあるということです。 原因2:電解質のバランスが崩れる 筋肉が収縮するとき、体の細胞内多く含まれているカリウムイオン、そして血液中に多く含まれているナトリウムイオンが、それぞれ細胞外、そして細胞内へと移動します。 血液中の水分が不足していたり、電解質のバランスが崩れていると、この移動がうまくいかず、筋肉の収縮がうまくできなくなります。 運動をして、たくさんの汗をかいたとき、妊娠中でカルシウムやマグネシウムの不足が続いているときは電解質のバランスが崩れやすく、その結果、こむら返りが起こることがあります。 まとめ 「ホルモン」+「歩き方」+「ミネラル不足」の3拍子が揃い、そこで最後の一撃を追加することで「こむら返り」が発生します。 「朝の起き掛けにこむら返り」のケース 朝の起き掛けにこむら返りが起こる場合の一撃とは、「伸びをすること」です。 この伸びは足首を伸ばします。その時はふくらはぎが縮みますので、上記の3拍子にプラスワンの伸びを加えることで朝のこむら返りが起きます。 ◆予防法:伸びをするときは踵を押し出すようにして伸びをしましょう! 「真夜中睡眠中にこむら返り」のケース 真夜中睡眠中にこむら返りが起こる場合の一撃とは、「歩き過ぎ」です。 この歩行は、妊娠する前と比較するから良くないのです。 そもそも、妊娠すると上記の3拍子が揃うわけです。その状況下で今まで通りの歩行距離・歩行時間であれば当然疲労は増しますので真夜中にこむら返りが起きます。 ◆予防法:同様の歩行距離・歩行時間をした夜はお風呂上りや睡眠前にはふくらはぎを入念に揉んでください。そして足首もゆっくり動かしますが、ポイントは足首を曲げる方に意識してふくらはぎのストレッチを加えてください。 【妊娠してから辛い痛みをお持ちの方】 まずは妊娠中の痛みに関係がある 「リトラキシンホルモン」について知ってみましょう。(詳しい説明は>>こちら) 産前・産後の筋肉&骨盤ケア 著者:山田 守寿 出版社:現代書林 筆者プロフィール 山田 守寿 NPO法人日本マタニティ整体協会代表理事 マタニティ整体スクール代表 山田整体院(幸田町) マタニティ整体名古屋店 院長 愛知県蒲郡市生まれ、愛知県額田郡幸田町在住。 妻の妊娠を機に、当時誰も行っていなかった妊婦整体を始める。 独自の「マタニティ整体」を開発し、産前・産後のママさんたちに安心・安全な技術や知識を提供すべく、痛みの改善「マタニティセラピスト」を育成している。
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筆者プロフィール
山田 守寿
NPO法人日本マタニティ整体協会代表理事
マタニティ整体スクール代表
山田整体院(幸田町) マタニティ整体名古屋店 院長
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